「目薬αで殺菌します」森博嗣

Gシリーズ第7弾「目薬α(アルファ)で殺菌します」を読みました。
作者によればGシリーズは全12作の予定であるとのことですが、本作を2008年に刊行したのを最後にぷっつりと途絶えています。丸3年以上、シリーズの新作は出されておりません。
何らかの理由があるのでしょうが、もしも将来続巻が発表された場合、今までの内容をすっかり忘れている危険性が高いので、本作の感想を含めてシリーズのツボをここにメモし、備えたいと思っています。

まず、本作のストーリーは中味を劇物に入れ替えられた目薬が発見されたという事件から始まります。
想像すると、これは怖いですね。なんとなく現実でも起こって不思議ではないという気がします。
で、この目薬「α」を製造しているTTK製薬というところの関係者に容疑がかかるわけですが(倉居三重子、直里浩文)、倉居は失踪したり、その直接の上司が殺されたり、矢場香瑠という謎の女性がいたり、ややこしいことになるわけです。
さらに、TKK製薬から内々の調査を依頼された赤柳初郎の東京のエージェントだった女性が謎の自殺を遂げたり、彼女のパソコンを預かった赤柳が襲われたりするのです。
しかも、このエージェントの口から「島田文子」の名が!!島田文子はS&Mシリーズの最初と最後の物語に登場した真賀田研究所の職員でしたね。なんでいまごろ……
結論からいうと、目薬の工作をしていたのはたぶん倉居三重子(直里にも共犯の可能性)であり、なんと矢場香瑠は彼女の別人格であったわけですが、書き方からすると何者かに精神を操られている可能性もあります。
また、赤柳初郎は自殺したエージェント時田玲奈のパソコンを実は奪われていなかった、そして身の危険のために引っ越しを準備しているところで物語は終わっています。
Gシリーズはどうなるんでしょうか、真賀田四季は何をしようとしているのか。本作には犀川と萌絵の意味深なセリフが。
犀川「もっと未来に、ああ、これがそうだったのか、とわかるような問題なんですよ」
萌絵「私たちにいまできることは記録を残すこと。私たちの一生では追えないレベルのイベントなのです」
つまり、このシリーズの終着点には我々が想像しているよりも遙かにスケールが大きい謎が待っているのでしょう。
そして、シリーズの新作がずっと出されていないのも、物語の時間軸に関係しているのかもしれません。

それでは、私なりの次作に向けてのメモを残しておきます……
① 萌絵は東京のW大に就職している。犀川と結婚した可能性がある。
② 海月はC大から違う大学に転学したい希望を持っている。加部谷との関係は微妙
③ 警視庁(警察庁?)公安部の沓掛は赤柳や犀川とコンタクトを持ち、真賀田四季の謎を追っている。
④ 赤柳初郎の正体の謎。(私は森川素直説)
⑤ MNI(メタナチュラル協会)のネットワークの謎。この組織が母胎となっていた?
⑥ 愛知県警に女性刑事登場。(佐野)
⑦ 犀川、萌絵とも真賀田四季に関しては今の時点で傍観状態。
⑧ どうして、小鳥遊練無、香具山紫子、林、祖父江が登場してこないのか?
⑨ 真賀田四季は生物学的に変異している可能性がある(不死など)

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この記事へのコメント

- - 2013年01月30日 18:13:34

はじめまして
少し気になった部分があったのでコメントさせていただきます。

最後のメモで「どうして小鳥遊練無が登場しないのか」とありましたが、
短編集の方で、西之園萌絵と会っていました。

突然のコメントで批判ですみません

Re - 焼酎太郎 - 2013年01月30日 19:09:08

コメントありがとうございます☆彡

そうなんですよ、レタス・フライの確か最後の作品で島の診療所にいましたね!

実は「レタス・フライ」を読むのが遅れてしまったのですよ。
それを書いたときはまだ知らなかったのです(=_=;)

いま「ジグβは神ですか」の感想をアップしたところです!
また遊びにきてくださいね☆

- - 2013年02月01日 21:54:07

ホントですか!?
私は文庫版で集めているので買っていないのですが、
図書館で予約しています。

読み終わり次第そちらの方も覗かせていただきますね。

Re - 焼酎太郎 - 2013年02月03日 12:43:30

どうもです☆

それでは、ネタバレになるのでここでは何も云わないでおきましょう!

またのお越しをお待ちしております。
コメントありがとうございました☆彡

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