「あの戦争は何だったのか」保阪正康

漠然としたタイトルの本ですが・・・
私のあくまで個人的主観として昨今の尖閣諸島、および竹島、北方領土を巡る出来事について、どうしてこのような問題が起こるのか、そして私たちはどう対処すればいいのか、もっと考えないといけません。
そしてそういうことを考えるには、どうしても過去の太平洋戦争の経緯を知っておく必要があります。
戦後60年を過ぎそろそろ70年になろうとしている現代でさえ、我々日本人は過去の戦争の呪縛から逃れられないのです。

本書は戦術的視点から戦略的視点、そしてもっと高所である歴史的視点から「あの戦争はなぜ起こったのか、誰が起こしたのか、起こさねばならなかったのか」といったことを考察しています。
中でも注目したいのは、世界を相手に戦う無謀な戦争の遠因をつくったのは二・二六事件にあるということ、太平洋戦争の引き金を引いたのは、現代の認識である陸軍の暴走というよりも海軍であるということ、そして結局、あの時点での戦争回避があったとしても当時の日本は遅かれ早かれ戦争を起こしていただろう、ということ。
新書なのでページ数は限られていますが、著者の考察のポイントは簡潔にまとめられています。

最終章は「8月15日は終戦記念日ではない」。
日本が正式に降伏したのは9月2日です。8月15日は「降伏することを決めた日」です。
そして9月2日までソ連は千島列島を北から南に攻め続けたのです。
著者のいうとおり、東日本社会主義人民共和国という国が成立していた可能性もあったのです。

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