「なでしこジャパンはなぜ世界一になれたのか?」平田竹男

本年度の流行語大賞が決まりました(*^_^*)
大方の予想通り「なでしこジャパン」
ただ、女子サッカー日本代表の愛称であるこの言葉、2004年の流行語大賞にもノミネートされていたことを知っていましたか?覚えていましたか?私はまったく知りませんでした。
通産省の官僚時代からJリーグ立ち上げやワールドカップ招致に関わり、2002年から2006年までJFA(日本サッカー協会)の専務理事を務め、現在早稲田大学大学院でスポーツマネジメントの教鞭をとる著者が、「なでしこジャパン」誕生秘話から苦難の日本女子サッカーの歴史、そして日本中が湧きかえった2011年7月17日のドイツ・フランクフルトでのワールドカップ制覇、将来におけるなでしこの展望まで綴ったのが本書「なでしこジャパンはなぜ世界一になれたのか?」です。

それにしても、今年のワールドカップ優勝は盛り上がりましたねえ。
時差で試合が夜遅かったので、決勝のアメリカ戦だけ生で観てましたが、あの粘り、勝利への執念凄かったです。そしてあの表彰式と、世界の人々への感謝を込めた垂れ幕を持っての場内一周。感動しました。
本書にありますが、実は日本はPK戦の研究は男女問わず熱心にやっているとのこと。準々決勝で開催国ドイツに勝ったことにより、開催国に有利に組んでいたところ(休みや移動など)が思わぬプラスに働いたこと。
しかし、全カテゴリーにおける日本サッカー初の世界大会優勝の快挙でしたが、予選グループのテレビ放送がなかったように、大会が始まる前は私を含めほとんどの国民の興味はさほどのものではなかったように思います。
それがどうですか。帰ってきてからは、連日のフィーバー。私もとんねるずの食わず嫌いで、川澄と澤が出たときは録画までして観てしまいました。なでしこリーグも、ワールドカップ前は数百人の動員でしたが、今では一万を超えるときもあるようですし、スカパー!を中心に中継もされるようになりました。
しかし、ここまでの道のりは生易しいものではなかったのです。
女子サッカー連盟が発足し、女子サッカーが正式に第一歩を踏み出したのは、1979年のことです。当時はまだまだ“色モノ”でした。その後、1989年に日本女子サッカーリーグが発足しますが、1991年に中国で開かれた第1回FIFA女子世界選手権(今のワールドカップ)で日本代表は予選で0-1ブラジル、0-8スウェーデン、0-3アメリカと1点も奪うことができずあっさり敗退しています。現状のなでしこリーグにしても、過去の企業チームのほとんどは解散してしまっているのです。
本書では著者が芸能人によるフットサルキャンペーンを仕掛けた話を含め、あの手この手で女子サッカーを盛り上げようとした苦闘が書かれていますが、やはり最大の功績は「なでしこジャパン」という愛称の選定だと思いますね。
ちょっと詳しく書いておきましょう。
2004年5月14日に、JFAでは愛称を募集、6月20日までに集まった候補は2700通。2回の予備選考を経て、7月5日に審査委員会による選考が行われました。
審査委員長は川渕キャプテン、審査委員はサッカー協会女子委員長の大仁さん、スポーツライターの増島みどりさん、女子代表の上田監督、澤、そして著者でした。
発表日は七夕で、女子選手たちが浴衣姿で会見をしたそうです。
このときに澤選手が「なでしこジャパン」と半紙に筆で書いたものが、今でもJFAハウスに飾ってあるそうです。
「苦しいときは、私の背中を見なさい」と云った澤。
彼女率いるなでしこは、次のロンドンでどんなドラマを魅せてくれるのでしょうか。
前に進む一歩は必ずしも勝利だけではありません。

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