酒の肴は一冊の本。旅の友も一冊の本。活字中毒者の書評と読書感想文。

「秘密の話」ジム・マース

 おそらく多くの方は著者の顔に見覚えがあると思います。陰謀論で有名なおっさんです。
 企業に支配されたマスメディアの見解や公式発表を信じるな、巨大な多国籍企業によってすべての情報はコントロールされているから、真実を作り話の中からふるい分けて自分で考えろ、と説いています。
 このおっさんの言うことや本書の内容を信じるかどうかはともかくとして、“陰謀”というのは存在しますよ。当たり前です。人間が3人も集まればそこは何やら謀議の場と化すのですから、この社会は陰謀によって動いているといっても決して過言ではありません。むしろ何の考えもなく性善説に則って世の中は動いているという考えのほうが受けつけません。
 株の値動きなんて見ていると、まさに陰謀以外の何ものでもないと思うくらい唖然とさせられてばかりです。
 ついこの間観ていた高校野球でも、2塁ランナーが思いきり打者に投球コースのサインを送っていました。
 これは今はしてはいけません。花巻東という人間性の低い学校が優勝するのかどうか知りませんが、ずいぶん汚いことをするなあと思いました。アマチュアスポーツでこれなんですから、いわんや政財界においてをや、ですね。
 つまるところ今の世界秩序はアメリカが主導しており、つい最近も同盟国への盗聴問題が発覚したばかりですが、他の方がどう感じるかどうかはともかく、私はアメリカ政府のすることが正義や道徳ばかりで成り立っているかといえばそうは思いません。ある意味恐ろしい国だなあ、と思います。
 そんな世界に住んでいてマスメディアの強い影響下にある我々が、見解や発表を疑ってかかるのは当然でしょうね。
 かといってUFOやエイリアンをアメリカが隠蔽しているとは思っていませんが(笑)
 まあ、本書も話しのネタにはなるでしょう。興味深いのもありましたし。
 本書は世界最大かつ最も有名な陰謀論サイトである「AboveTopSecret.com」から著者が厳選した話題です。
 18からなるチャプターはタイトルが少し長たらしいので、私の感想を交えながら勝手に約して紹介します。

「9・11は陰謀か」
 ある調査によるとニューヨーク市民のほぼ半数が、9・11のテロをアメリカ政府が事前に知りながら対応を怠ったと思っているそうです。これは確かにその通りかもしれませんが、真珠湾攻撃でもよく言われているように、その事態をアメリカ政府がわざと引き起こした、とはさすがに考えにくいと思います。事件発生前の関連会社(航空会社など)への株の空売りも、事件を事前に計画していた人間が存在するのですから行為自体があったことについては不可思議ではありません。しかしアメリカのカウンターインテリジェンスは責められて当然でしょう。
「石油は本当に有限の資源か?」
 石油は化石燃料ではなく、地球最深部の超高温の生物圏で炭化水素をバクテリアが合成したものだという説があります。これが本当だとすると、次から次に石油はほぼ際限なく湧いてくるものということになりますが、となると困るのは資源メジャーといわれる大規模多国籍企業ですね・・・一番面白い話でした。
「スティーブンビルのUFO]
 テキサス州スティーブンビル周辺の200人以上もの人々が、2008年1月の間にUFOを目撃。空軍はF-16の編隊による訓練だと発表。これはたぶん軍の兵器の試験運用ではないでしょうか。
「交通標識に隠された暗号」
 これはイマイチ意味がわかりませんでした。軍行動に関するものらしいのですが、衛星からリアルタイムに情報が送られてくる現在、アナログの標識に細工などしても何の意味があるのでしょうか?
「フリーエネルギーは実在するか」
 天才科学者ニコラ・テスラは画期的なエネルギー装置を開発していた!?確かにエネルギーがタダになると世界経済は様相が一変してしまいますねえ。テレポーテーションという技術の真偽はともかく、瞬間に物体が移動できるようになるとエネルギー業界は大打撃を受けるという論理は新鮮でした。
「米国連邦準備制度は詐欺か」
 FRBという言葉を最近はよく聞きます。日本のお金が「日本銀行券」と言われるようにアメリカでは「連邦準備券」といいます。中央銀行のことですね。中央銀行はインフレとデフレを計画的に操作して科学的に不況を作り出して一部の資産家が大儲けをしている、というのが本章の命題です。1700年代、国債について、出費を後世の子孫が肩代わりするという仕組みは大規模な未来詐欺である、と唱えた方がいたそうです。このへんの感覚はさすがアメリカンという気がします。その通りですよね。
「ケムトレイルは実在するか」
 ケムトレイルというのは、挙動不審な飛行機雲のことです。飛行機雲というのは主成分は水であり、9千メートル以下には出来ません。おそらく化学物質か重金属粒子を航空機が散布しているのでは、と言われています。
「南極のナチス」
 南極にはナチスドイツの秘密基地があり、大戦後イギリスと南極で戦ったというのですが・・・ファンタジー!?
「ケネディ暗殺事件の謎」
 これはもう聞き飽きたね。ちなみに著者ジム・マースは映画「JFK」の原作者なんですよ。4秒間に6発発射された“魔法の銃弾”。複数の暗殺実行犯と徹底的に隠蔽しようとする政府。陰謀論の金字塔です。
「未来から来た男」
 2036年から来たという男、ジョン・タイターを巡る謎。彼はネットの掲示板に情報を発信し、2001年から2002年にかけて一躍時の人になりました。最新の物理理論である多次元宇宙の知識といい、ただのイタズラではありません。だいたい一人でネット掲示板を席巻できるような人間は相当なカリスマです。どういう黒幕というか仕組みがあったのでしょうか。非常に気になりますね、真相が。
「スパイダードローン」
 2007年に相次いで目撃された宙に浮いてホバリングする金属製機器。おそらく軍の新型兵器。
「スペースシャトルが見た謎の物体」
 2006年9月19日、アトランティスは機体と地球の間に移動する黒い物体を発見し、帰還を延期しました。
 その正体は、おそらく宇宙空間に増えつつある宇宙ゴミだと言われています。
「シカゴ空港のUFO」
 2006年11月7日、シカゴ・オヘア空港上空で目撃された謎の飛行物体。
 航空業界のプロたちが多数目撃したということで、話題を呼びました。おそらく軍の・・・(笑)
「アリゾナのUFO」
 アリゾナ知事も見たという、1997年3月13日に現れた“フェニックスの光”。それは巨大なV字型の飛行物体であり、数千人が目撃しました。軍は照明弾だと発表しましたが、これはいったいなんだったのでしょうか。
 透き通って見えたときもあったらしいので、なんらかの光学的な現象かもしれません。
「月面着陸捏造説」
 地球が球体だとはいまだに信じていないキリスト教原理主義の地球平面協会なる団体はともかくとして、1969年に始まり1972年までに6回繰り返された月面旅行が、なぜ今は沙汰止みになったのか謎ですよね。
 真偽はともかく、万一のために地球で差し替え用の映像を撮影していたことはあったかもしれません。
 後の5回は本当だが、最初のアポロ11号の月面着陸は捏造であると思っている方は案外多いようです。
「月って不思議」
 本書中の最大の謎。月は太陽や地球よりも古いかもだって!?しかも地球を回る軌道はほぼ真円で、地球に対してはずっと同じ面を向けて回っているのはやはり不気味。日食だって直径が太陽のわずか400分の1しかない
月があれほどきれいにすっぽりと太陽をきれいに隠してしまうのは、偶然にしては出来すぎているらしいです。
 月はいったい宇宙のどの場所で誕生し、何によってここまで引っ張ってこられたのでしょうか???
「ロズウェルに堕ちたもの」
 今年読んだ「エリア51」にはソ連がアメリカをパニクらせてやろうと、エイリアンが堕ちたように仕組んだって書いてありましたが、本書にはそういう説は見受けられませんでした。1947年7月3日の深夜のことです。いち早く現場に駆けつけたロズウェル陸軍飛行場の情報局員であるマーセル少佐とその子息の方の証言がありましたが、異星からの物体であることにまったく疑いを持っておられませんね。形が記憶されているアルミホイルみたいな金属の正体もわかりません。結局堕ちたのはなんだかわかりませんが、少なくとも軍が発表したように観測用の気球では絶対にありえないようです。
「神はエイリアンか?」
 誰もが一度は考えてみた問題でしょう。昔の人々は宇宙を知らず、宇宙旅行の概念もありませんでしたから、空から何やらやって来て色々してもらえればオーマイゴッドという概念が生まれたかもしれません。失われたミッシングリンクだってエイリアンが人類の進化に外的干渉をしているかもしれません。
 しかしこれは私個人の独断と偏見ですが、恒星間旅行ができる文明を持った異星人というものが存在していればその繁殖拡大はもっと早かったはずなんです、宇宙の年齢は137億年なので。地球だっていったん大海を渡る技術を知れば人類は加速度的に地球の津々浦々まで進出していったのと同じことです。
 ですから仮に奇跡的な偶然で地球人が昔にエイリアンと接触していたとすると、地球と他の太陽系にもっと目に見えるような痕跡が残っていなくちゃおかしいと思うのですが・・・もちろん、地球人自体がそのときのエイリアンの末裔であると言われれば返す言葉もありませんが、やはりどっかおかしいね。


 
  
 
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